薪窯通信2026年6月号 | むらのパン もりたに

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通販のお客様にお届けしている「薪窯通信」。
パンのこと、薪窯のこと、曽爾村での日々のことなどを綴っています。

薪窯でパンを焼くために欠かせないもの。それは、もちろん薪です。

むらのパン もりたにでは、近くの森で伐採後に残った木材をいただいて薪にしたり、近隣の道の駅で購入したりしています。パンを焼くたびにたくさんの薪を使うため、薪の確保は日々の大切な仕事のひとつです。

4月のある日、メールをいただきました。

当店をご紹介いただいた毎日新聞の記事をご覧になった方からで、

「亡くなった父が建具屋をしていて、材料がたくさん残っています。もし薪として使えるなら引き取ってもらえませんか」

という内容でした。

送っていただいた写真を見ると、長年大切に保管されていたことが伝わってくる立派な木材ばかり。薪にするにはもったいないようにも感じましたが、ご厚意に甘えて後日引き取りに伺うことになりました。

現地に着いて驚いたのは、その量です。軽トラックいっぱいに積み込みましたが、それでもまだまだ残っており、とても一度では運び切れません。あと2〜3回は通わなければならないほどの量がありました。

帰宅後、薪窯で使えるサイズに切り分け、早速薪として使わせていただいています。現在焼いているパンの多くは、その時にいただいた木材の火で焼いています。

引き取りの際、息子さんがこんなことをおっしゃっていました。

「産廃業者さんに引き取ってもらおうと思っていたんです。でも、これでパンを焼いてもらえるなら父も喜ぶと思います」その言葉がとても印象に残っています。

また4月には、古民家を解体された方から柱や梁などの木材もいただきました。こちらも薪として活用させていただいています。

私は「あるものを使う」という考え方が好きです。

新しいものを買うのではなく、今そこにあるものに目を向けること。役目を終えたと思われていたものが、形を変えてもう一度誰かの役に立つこと。そんな循環に魅力を感じています。

薪窯の薪も同じです。捨てられる予定だった木材や使い道を失った材料が、今度はパンを焼くための火になる。その火で焼いたパンを皆さまに召し上がっていただけることを、とてもありがたく思っています。

これからも、いただいた木材、そして森からいただく材料を大切に使いながらパンを焼いていきたいと思います。

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