穂発芽のこと

パンのこと

小麦の収穫時期に雨が続くと
小麦の粒が穂についたまま発芽することがあり、これを「穂発芽(ほはつが)」と言います。

穂発芽した小麦は酵素が強くなり
タンパク質やデンプンを分解してしまいます。
そのため、膨らみにくい&ベタつきやすく「製パン性」が低いとされます。

今日焼いたカンパーニュは
穂発芽の小麦で仕込んだものでした。

パン屋仲間の情報から
「今回のロットが穂発芽かも……」とドキドキしていたのですが、
やはり!窯に入れてもいつも通り膨らまず!

私にとって「初穂発芽」で少しビビリました……。

「膨らみにくい小麦」というのは、パン屋にとっては一見使い辛く思えます。

でもこの穂発芽した小麦、メリットもあるんです。

タンパク質が分解されることで旨味成分であるアミノ酸が発生。
香りもとってもいいんです。

今日はパンを窯に入れてしばらくして
窯から今までにない小麦のあま〜い香りがしてきました😊

先輩の薪窯パン屋さんのSNSによると
そのお店では「穂発芽のパン」のファンもいらっしゃるとのこと。
(もちろん先輩の腕によるところが大きいと思います!)

「どんな小麦も大切に使わせていただく」
これはドリアンパン学校で教わったこと。

膨らみにくくベタつく穂発芽の小麦をいかにパンに仕上げていくか。

窯の温度、水分量、クープの入れ方など。
人ができることはいろいろあります💪

膨らみの悪いパンが続くかと思いますが
今だけの穂発芽パンを楽しんでいただけたらと思います。

以上!

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