『山の上のパン屋に人が集まるわけ』を読んで

パンのこと

2018年6月「わざわざ」の平田さんのnote、
来ないでください。」を読んだときはぶったまげた。

当時の私は、
勤めていた会社で
販売責任者としてクレーム対応をしていてヘトヘトだった。
(良いお客様がほとんどなのですが、
中には暴力的な言葉の攻撃をする方もいらっしゃったのです)

だから、平田さんの言葉は共感しかなかった。
平田さんのnoteを何度も読んだ。
正直、私もお客様に
「来ないでください!」って言えたらなと思った。

そして「『来ないでください』って言えるなんて、
平田さんはなんて強い人なんだろう」と思った。

その時から、
私の平田さんに対する印象は「強い女」。
鋼のメンタルを持つ強い女。

ずっとその印象だった。

でも、『山の上のパン屋に人が集まるわけ』を読んで
その印象がガラリと変わった。

 というのも、私は人とのコミュニケーションが本当に苦手です。世間話や当たりさわりのない話というのが全然できません。

『山の上のパン屋に人が集まるわけ』

 開店当初は、「ずっと来てくださる」と思い込んでいたお客様がいつのまにか来なくなることになかなか耐えられず、いろいろな思いが錯綜したものです。
 いちいち傷ついたり、不安になったりしていました。

『山の上のパン屋に人が集まるわけ』

平田さんは「強い女」じゃなかった。
私が想像していたような鋼のメンタルの持ち主ではない。
繊細な女性だった。

え、あの平田さんが?

正直びっくりした。

「平田さん、強いな〜」と思うエピソードは
本の中にいくつか出てくるけど、
引用したような面を持った人だとは
夢にも思わなかった。

本では
お客様との距離感に悩む平田さんが
「わざわざ」を「たかが店である」という認識に変えて
お客様と一定の距離を保つようにしたり、
「人間ではなくお地蔵さんになろう」と決めて
お客様を迎えるようにした過程が書かれている。

読んでいる私も
ふっと心が軽くなる感じだった。

そうやって「向き合い方」を変えればいいんだ。

不安を抑えつけるのではなく、
自分の認識の方を変えていく。

パン屋を開業しようとしている私にとって、
不安は山程ある。

でも、本を読んで
「あの平田さんだって不安だったんだから!」
と思えた。

不安になったら、
まずは平田さんの方法を真似ればいい。

その他にも、
お金に対する考え方
(お金はもらったあとに「通過させること」こそが大事)など学びが多い1冊。

パン屋開業を目指す
自分の気持ちを支えてくれる本、
これからもそばに置いて
何度も読み返したい、
そんな本でした。

今の時期に、この本を読めて良かったです。

コメント