トラの穴から vol.1

「ドリアン パンの学校」のこと

6月26日(水)3時半起床。
研修に遅刻する夢を見てしまい、寝たような寝てないような感じ。
身支度を整えているとドリアンの駐車場に車が停まる音と、少しして工房のドアが開く音が聞こえた。
スタッフの中村さんだ。出社が早い。
4時前に工房へ行き、中村さんに挨拶する。約1年半ぶりにも関わらず、以前と変わらぬ笑顔で迎えてくださるのがありがたい。
まだ始業まで時間があるとのことで、一旦部屋に戻り、屋上で木刀の素振り&瞑想。
いつもは夕方にやっている素振りだけど、朝の方が気持ちいい。
木刀を持ってくるか迷ったけど、奈良の日常を広島に持ってきて正解だった。落ち着く。

しばらくして宮川さんも出社。今日が初対面。
自宅から布団乾燥機を持ってきてくださっていて、「こういう時期なので使ってください」とのこと。前日にも研修生用の布団に乾燥機をかけてくださったらしい。なんてやさしい……。

続いて塚原さんも出社。塚原さんは昨年10月にイベントでお会いしているけど、それでも約8ヶ月ぶり。
こちらの挨拶ににこやかに応えてくださって緊張がほぐれていく。

ドリアンはスタッフさんが1ヶ月ずつ夏休みを取るので、3人揃うのは数日だけ。
そんな時に研修を始めることができて良かった。

そうして始まった研修初日。

今日水曜は薪窯のアイドリングと木曜に焼く分の仕込み。

皆さんの動きが軽やか。
「そうそう、こんな感じだった」と思い出す。

説明をメモし、撮影したり。
2回見学しているので大体の流れは頭に入っているつもりだったが、細かいところ、例えば「アイドリングの終わりのタイミングはどこを見るか」や、「ミキサーから番重に生地を移す際の1回の量」など、これまで把握できていないことがたくさんあった。

途中、塚原さんから「分割がうまくできるようになったら成型はできるんで。1ヶ月あれば分割できるようになると思います」と教えていただく。
良かった!今回の研修で、できるようになる目標の1つが「分割」だった。
分割とはその名の通り、番重(ケース)から出した生地を、1つずつのパンの量に分けていく工程。

そして、本日の分割の時。いちじく&クルミとブロン、ブリオッシュの生地で少しだけ分割をやらせてもらった。
が、中村さんや宮川さんのようにうまくできない。
何ができないか、左手に生地が付いてしまう。これは手粉の量が少ないのと、生地の下に手を入れてしまっているから。
そして、分割したあとの生地の形がきれいでない。丸っこく、プリッとした形で終わらせたいのに、きれいにできない。これは、大きな生地のどこを取るか、どのように取るかの問題。

分割の途中で、前回の見学前に師匠に言われた言葉「見学のときは、自分は3年間パン屋で働いていると思って見学するべし」を思い出した。
「あ、私、今、『私は分割が下手だ』と思ってやってた」

前回の見学で分割がうまくできなかったので、今回はうまくなりたいと思ってここに来た。
うまくなりたい=今はうまくできていない。
「うまくなりたい」では、「うまくできていない」というセルフイメージなので、現実がそこから変わることは難しい。
ここで現実を変えるためには「私は分割がうまくできる」というセルフイメージで取組まなければいけない。それは師匠がおっしゃる「私はパン屋でもう3年働いている」というイメージで研修に臨むということ。
明日からはこのイメージで最初からいく。

仕込みが終わって、掃除して終了。

お昼は皆さんと。

左のホットケーキみたいなのは、種の余りを焼いたもの。食べかけですみません。。
今日のお母さん(師匠のお母様)の朝ごはん

1年半ぶりにドリアンの工房に立って感じたことは、「この場所は最高だ〜」ということ。
見学の1回目も2回目も思ったけど、やはり今日も思った。
スタッフの皆さんの雰囲気。「仲が良い」というのとは違う、お互いを尊敬し合って仕事している感じ。

そこにまた加えていただけることをありがたく思った。

そして、3回目の見学で、これまで大枠で捉えていた工程を細かく見れるようになったことがうれしかった。多分、1回目の見学でも見れる人は見れると思うけど。そして、多分まだ見れていないことはたくさんある。

明日はパンを焼く工程もある木曜。

楽しみながら学ばせていただきます。


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