パンの学校「文章の書き方」の授業で教わった「文章を書くコツ10選」の一つ。
「世界一周した人の文章は面白くない」。
これは、私がパンの学校に入ったこの一ヶ月半で最も印象に残ったフレーズだ。
田村校長曰く「経験を書いた方が伝わるが経験だけでも言葉にならない。ピントを合わせることが大事」。つまり、「何にフォーカスするか」「何を見るか」をはっきりさせること。
その他、一次情報(自分の経験)だけを書くことや、例えを多用することなども、文章を書くコツとして教わった。
その後、「フィールドワーク」の授業があり、フィールドワークの大切さを学んだ。「フィールドワークの量=自分の説得力」になる。そして、フィールドワークに適しているのは旅であり、「移動のスピードのゆっくりさ=一次情報の量」ということだった。
飛行機 < 車 < 自転車 < 歩き < 連泊 < 長期滞在 < 定住
ヒッチハイクで世界一周するならともかく、通常の世界一周は飛行機で周ることが多い。移動のスピードも早いので一次情報の量も少なくなってしまうことになる。
文章とフィールドワークの授業を終えて、無性に読みたくなった本があった。
『ガンジス河でバタフライ』(たかのてるこ著) である。
最初に読んだのはおそらく20代前半だったと思う。旅に行きたくなったときなど、これまでに何度も読み返している。私は新卒で旅行会社に入ったが、バックパックで旅行することが好きな人が多い会社だったのでこの本を好きな人も多かった。
授業の後に久しぶりにこの本を読み返して、なぜこの本に惹かれるのか分析できるようになった。
それは、
- 何をするか。目的がはっきりしている。
- 一次情報の量が半端ない。
- 新鮮
だからである。
1.何をするか。目的がはっきりしている
本のタイトルにもなっているように、たかのさんは「ガンジス河でバタフライ」することを旅の目的にしている。だからただのインド旅行記にならない。読者は「本当にガンジス河でバタフライするの?」というドキドキを抱えながら読み進めていくことになる。
2.一次情報の量が半端ない
旅の記録なので当たり前と言えば当たり前だが、たかのさんが実際にインドで経験したことがリアルな表現で書かれている。滞在は約1ヶ月。移動は徒歩や電車、バスやサイクルリキシャ。飛行機はインドに入るときと出る時だけ。移動がゆっくりだから、その分、一次情報の量が多くなり、説得力も増す。
3.新鮮
文章の書き方の授業で「鮮度が大事」ということも教わった。コツとしては、文章を書くのは後からでも、経験した時の感情はすぐに記録しておいた方が良いということ。たかのさんは旅の間ずっと日記をつけていたそうなので、旅の間の出来事が、つい最近行ったかのように表現されている。現地の人との会話、その人の見た目、感じたこと、さらには牛のおしっこの音まで! 映像が浮かんでくる文章で、自分もインドを旅しているような気分にしてもらえる。
文章の書き方やフィールドワークの授業の後にこの本を読んで、人を惹きつける要素をたくさん含んだ本であることがわかった。そりゃ、何度も読んでしまうよな〜(たかのさんは何も計算して書いていないと思うけど)。
これからも何度も読み返すだろう大好きな本。
そしてそろそろ海外へ旅したい。
コメント
ガンジス河でバタフライ。ちょうど今読んでいるので、ドキッとしました。沢山の一次情報… 同じインドを旅した事があるのに、経験した事の量の多さ、濃さ。すごいですよね。
自分が今読んでいる本と授業の解釈、分析なるほどとなりました。
ふーちゃん、コメントありがとうございます。うれしいです。
ふーちゃんも同じ本を読んでいたのですね!あの本、大好きです。
たかのさんの本を読んで、一次情報の大切さを再認識しました。
ふーちゃんのインスタは一次情報の山!すごいと思って見ています。
授業で教わったコツをアウトプットして私もがんばります(^^)