ごはんのようなパン

パンのこと

先日、友人家族が遊びに来てくれた時の話。

前日に焼いたカンパーニュを七輪で焼いて食べた。
その場にいた子どもは年中さんの男の子と小6の女の子。

私は、カンパーニュのようなパンは子どもはあまり好きじゃないかも、と勝手に思っていたので、
「バターとかハチミツを塗ると食べやすいよ」と言って、近くに置いていた。

パンが焼けると、その子たちはパクっと食べ
「おいしい」と言って、そのまま何枚も食べてくれた。
バターとハチミツは使わなかった。

しばらくして、女の子が「これはさんでみようっと」と、
テーブルに出していたチャーシューを、焼いたパンにはさんで食べていた。

まったり、ゆったりとした時間を過ごして、友達家族は帰っていった。

家に帰ってから、じわじわとうれしさが込み上げてきた。

私がつくりたいパンは、ごはんのようなパン。
1日3食のうち、1食がパンだとして、その1食に選んでもらえるようなパン。
だから、ごはんのように、そのままでも飽きずに食べられるパン。
何かはさんだりして食べるときには、パンの味が目立ってしまわないパン。

そんなパンがつくりたいけど、そんなパンって求められるかな、とも思っていた。

でもその日、二人の小さなお客さんがとってくれた行動が
「そのままでいいよ〜」と言ってくれているようだった。

決して「私のパンはおいしいですよ」と言いたいわけではない。
胸を張って言えるほどの経験もない。

ただ、自分が届けたいパンがははっきりしていて、
そのパンをしっかり高めていこう、と思ったのでした。

小さなお客さん、たくさんの気付きをありがとう。
また遊びに来てね。

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