トラの穴から vol.17

「ドリアン パンの学校」のこと

7月11日(木)
4時起床。昨晩から今朝にかけて大雨の広島。
曽爾村の土砂崩れのその後も気になる。

木曜は一週間の中でも一番作業量の多い日。
翌日焼く分の仕込みと、パン焼き2回。

ありがたいことに、やらせていただく作業が増えてきたのだが、
やはりスピードが遅いので、何度も「あ”ーーーー!」となり、その度に「冷静に。落ち着け」と言い聞かせていた。

例えば、パン焼きがあるので、窯に着火し、約10分毎に窯に行き、薪をくべたり、炎を出す「グラ」の向きを変えたりしなければならない。

でも、ミキサーからの生地出しに時間がかかってしまい、タイマーが鳴って塚原さんが窯へ向かわれるのについていけない、というような場面が何度かあった。

塚原さんが窯の扉を開ける「カチャ、カチャ」という音が聞こえる度、「あ”ーーーー!行かなければーーーー!でもこっちもやらなければーーーー!」となってしまっていた。

そんな中、ほんの一瞬だけうれしかった瞬間があった。

「ライ麦100」を手捏ねしているとき。
昨日は塚原さんに「(別の作業用にすでに動いているタイマーがその時残り9分で)7分になるまで混ぜてください」と言われた。
今日は塚原さんに「あと2分混ぜてください」と言われた。
で、タイマーをちらっと見ると、11分!!ということは残り9分になるまで混ぜるということ。
昨日より2分早い!!
手捏ねの作業自体の時間を計っているわけではないので正確ではないけど、
昨日より捏ねるスピードが少しだけ早くなっているのかも、と一瞬うれしかった。

が、そのうれしさに浸る間はなく、塚原さんの動きに必死についていった木曜日でした。

今日やったこと

  • 着火準備
  • 着火
  • 仕込みの際、ミキサーに粉を入れる(1回)
  • 仕込みの際、ミキサーに水を入れる(1回)
  • 「ライ麦100」手捏ね、型入れ
  • ミキサーから番重への生地出し
  • 番重からの生地出し
  • 分割
  • 薪の追加
  • 窯入れ(カンパーニュ1個)
  • 掃除
  • 発送

「ミキサーから番重への生地出し」は、昨日、左手の動きが塚原さんと違うことがわかったので、そこを変えてみた。
変えてみると、昨日まで、右手を主に使って生地を出そうとしていたのが、両手ですくう感覚になって、少しだけ改善された気がした。が、まだまだ遅い。

そして、塚原さんが「コツは右手です。右手のカードをミキサーに当てて生地を切るようにするといいです。最低でも1回で3キロ取りたい」と教えてくださった。
そこから「3キロ取る」ことを意識して、右手の動きも意識してやった。なかなか3キロ取れなかったけど、1回だけ3キロ弱取れた。3キロの重さの感覚が初めてわかった。

今日のおかあさんごはん(朝)
今日のおかあさんごはん(お昼)

クープがうまく入れられないので、塚原さんに「スーパーの蒸しパンみたいなの買ってきて練習していいですか?」と聞いたら、練習方法を教えてくださった。

バットに粉を敷いて、生地に見立ててクープを入れる。

きれいな正方形になるように、線の長さを揃える。
まっすぐ入れるのが難しい。

練習していたら師匠のおかあさんが工房に入って来られて
「クープの練習?(ドリアン研修生の)◯◯ちゃん、すごくうまくなっていったよ。やるしかない!」と言ってくださった。

今の私に必要な言葉を、いつも誰かがかけてくださる。
ありがたいなあと思います。

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