奈良・曽爾村の薪窯パン屋「むらのパン もりたに」の朝——いきものと火の音に包まれて

パンのこと

朝5時、薪窯に火を入れる時間

奈良県曽爾村(そにむら)の薪窯パン屋「むらのパン もりたに」です。
パンを焼く日は、まだ夜の名残が濃い朝5時から、薪窯に火を入れます。

外は真っ暗。
聞こえるのは、虫の声だけ。
静けさの中に、薪がはぜる小さな音が重なります。

この時間、薪窯に火を入れるのは、パン屋としてとても好きな瞬間です。
まだ誰も動き出していない時間に、火だけが小さく生きている——そんな感じがします。


音で感じる、曽爾村の朝のリズム

薪窯の火を育てながら、耳を澄ますと、周りのいきものたちの気配が少しずつ変わっていきます。

最初は一種類の虫の音だけ。
「リン、リン、リン」と、一定のリズム。

やがて6時頃になると、虫の種類が増えて、重なり合う音の層が厚くなっていきます。
そこに、小鳥のさえずりが混じる。
「チュン、チュン、チュン」。

そのあと、カラスの「カー」という声。
今日はなんと、鹿の鳴き声「キューン、キューン」まで聞こえてきました。

まるで朝のオーケストラ
小さな虫から鳥、そして大きな動物へと、順番に目覚めていくような世界。
その音の変化を感じながら、「ああ、自分もこの自然の中のいきものの一つなんだな」と思います。


薪窯とともに始まる、むらのパン もりたにの一日

曽爾村の朝は、澄んだ空気といきものの声、そして薪の香りに満ちています。
「むらのパン もりたに」では、この自然のリズムに寄り添いながら、
パンが気持ちよく焼けるよう、ゆっくりと薪窯を温めます。

眠い朝もありますが(笑)、火のぬくもりと自然の息づかいを感じながら始まるこの時間は、何ものにも代えがたい幸せなひとときです。


イベント出店のお知らせ:「ハラペコ里の市」へ

さて、明日10月22日(日)は、名張市で開催される「ハラペコ里の市」に出店させていただきます。
@peko_satonoichi

今回のラインナップは、

  • カンパーニュ
  • ブリオッシュ
  • 写真のぶどうパン 🍇

どれも薪窯でじっくり焼き上げた、香ばしいパンたちです。
どうぞお楽しみに。


おわりに:あたたかい一日を

朝晩が冷える季節になりました。
曽爾村でも、霜が降りる日が増えています。
イベント当日はどうぞあたたかくしてお越しくださいね。

奈良の曽爾村から、薪窯のぬくもりと香りをお届けします。
これからも「むらのパン もりたに」をよろしくお願いいたします。

コメント