トラの穴から vol.2

「ドリアン パンの学校」のこと

6月27日(木)4時起床。
身支度を整えて素振りと瞑想。

本日木曜は、焼き2窯(2回焼くこと)と、金曜焼く分の仕込み。

本日の出来事。

その1「聞こえる音 聞こえない音」

窯に火を入れるとき、最初は新聞紙の上に薪を数本重ねて燃やし始める。
その燃やし始めのときのこと。

塚原さん「雨が降った時は、いつもより薪が燃えにくいんです。ジュワ〜って音、聞こえますか?」
私「薪のパチパチって音しか聞こえません。」
塚原さん「あれ?聞こえませんか?」
私(耳をすませるとジュワ〜という音が聞こえて)「聞こえました!」
塚原さん「水蒸気も見えますよね。薪の湿気が蒸発しているんです。」

塚原さんに聞こえていたけど、私には聞こえていなかった音。
でも、そこに意識を向けたら、音のスイッチを入れたかのように急に、「ジュワ〜」という音が聞こえてきた。
人は脳のRAS(ラス)という機能を使って、自分にとって必要な情報だけを取り入れるようになっている。いわばフィルターのようなもの。
今日の蒸発の音は、最初、完全に不要な方へフィルタリングされていた。
でも意識を向けるだけで聞こえるようになる。

窯に火を入れるときは主に視覚で確認するものだと思っていたが、聴覚も使うとわかったことが大きな学びだった。
明日からは薪の燃える音にも意識を向ける。

その2 チャンスの神様

パンを窯に入れる「窯入れ」という工程のときのこと。

窯入れする塚原さんの動き(パンの扱い方、クープの入れ方、ピールの持ち方など)を少し離れた場所で見ながら、私もその場で同じように動いていた。

窯入れの中盤で、塚原さんに「ナカシー(私のあだ名)、横に来てください」と言われ、パンの触り方を教わった。そして、その後すぐ、カンパーニュ(小)の窯入れをさせてもらった。

まさか、今日、窯入れさせてもらえるなんて思っていなかったから、心の準備が……、なんて甘すぎる話。それまで動きを真似ていたのに、いざクープを入れようとしたら、クープナイフの向きは違うし、クープを入れる順番もわかっていなかった……。
塚原さんがせっかくチャンスをくださったのに、頭真っ白で終わってしまった。

そして、以前、ドリアンパン学校2期生のモグさんのインスタで知った、師匠のブログ、「チャンスの後頭部」の話が蘇った。
「チャンスは後から捕まえられない」「準備を整えて待ち構え、前からガッツリと捕まえないといけない」。

1ヶ月しかない研修期間。失敗してできないのではなく、準備不足でできないのはただただ自分に甘いだけ。

明日もどこで来るかわからないチャンス。来ないかもしれない。
いつ名前を呼ばれてもいいように準備する。

今日のお母さんご飯(朝)
今日のお母さんご飯(昼)天丼!
「ドリアンパン学校」改め、「焚き火を囲むように眠る学校」3期生のあやさんが見学に。

今日の目標だった「分割」は、まだまだ思うようにいかず。
中村さんと私の分割の様子を動画に撮ったので見比べて勉強します。

あ、今日は、パンの発送作業もさせていただいて。
箱にお客様の住所シールを貼りながら、「全国にドリアンのパンが運ばれていくのうれし〜!」と思っていました。ドリアンのパンが大好きなのでうれしいのです。

あと、今日の休憩中、私がサザンオールスターズのファンクラブに入っている話になって。

その後、塚原さんが、BGMをしれっと?サザンに変えてくださって泣きそうでした。
(窯入れなど集中力を要する作業のときはBGMなしです)
ドリアンのスタッフさんは、皆さんこういうあたたかさをお持ちで。
人として見習っていきたいです。

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